誰もが苦手意識を持ちがちな議事録作成。
新人に任されることも多い業務であり、この業務をスマートにこなせば上司に一目置かれる存在に近づけます。
大きな仕事ではありませんが、小さな仕事1つ1つを丁寧にこなしていくことが社内やチームでの高い評価に繋がります。
この記事では、議事録作成が上手い人になるための具体的なテクニックと読むべき本を紹介していきます。
評価される議事録作成者になるための7つのテクニック
今回は以下の7つのセクションに分けて解説していきます。
- テクニック1:準備段階での情報収集を徹底する
- テクニック2:効率的な記録方法を確立する
- テクニック3:重要度に応じた情報の取捨選択
- テクニック4:見やすい文書構成を心がける
- テクニック5:古い体制を受け入れない
- テクニック6:AIツールを活用した作業効率化
- テクニック7:継続的な改善を行う
テクニック1:準備段階での情報収集を徹底する
議事録を作成するなら、テーマや発言者となる人間の情報は先回りして把握しておきましょう。
準備項目 | 具体的な行動 | 効果 |
---|---|---|
事前資料の確認 | ・アジェンダの把握 ・過去の関連議事録の確認 ・業界用語の予習 | ・議論の文脈を素早く理解 ・重要ポイントの見極めが容易に ・ |
参加者情報の把握 | ・役職/所属の確認 ・キーパーソンの把握 | ・発言の重要度判断が的確になる ・適切な敬称や役職名称の使用 |
ぶっつけ本番で行う仕事は無いように、議事録の作成も段取りや事前の情報収集が重要です。
また、上記の表で「アジェンダ」「キーパーソン」という横文字をあえて使って表現しましたが、これらのビジネス用語は理解できたでしょうか?
ビジネス用語は必要無いと感じている方も多いでしょうが、その程度のレベルに合わせて配慮してくれる人ばかりではありません。
語彙力を鍛えることはビジネス全般に役立つため、会議で使われやすいキーワードを事前に把握しておくことはスキルアップにもなります。
おすすめの本は「新入社員、会議についていけません。」です。
ガチガチのビジネス書ではなく、漫画形式で学べる本となっています。
具体的なシチュエーションとセット解説されていて覚えやすく、漫画形式なので読み進めやすい点でもおすすめです。
テクニック2:効率的な記録方法を確立する
- 議事録を作成するツールを使いこなす
- テンプレートを使いやすくカスタマイズする
- 会議を録音し、後から文字起こしを行う
- リアルタイムの文字起こしは略称を使ってスピードを意識
「締め切り→〆」など
パソコンで議事録を作成する方は簡単に上達が見込めます。
ショートカットキーを使いこなせていないなら覚える、IMEの辞書登録やTabキーを駆使した変換の効率化などタイピングの部分を改善するだけでも文字起こしのスピードは抜群に改善されます。
記録用テンプレートがあるなら、そのテンプレートを最適化しましょう。
ほとんどの場合は「会議名」「日時」「参加者」「議題」「決定事項」といった入力用のテンプレートが用意されていたり、アジェンダの情報から先回りして議事録へ入力ができます。
「会議を録音すれば簡単じゃん!」と考えている方は一旦ストップです。
社内会議は基本的に社外で公開できない機密情報なので、スマホに保存したボイスメモから流出してしまったとなれば大問題です。
以下の記事で会議でボイスレコーダーを使うための稟議についてまとめているので、社内で録音を実施する前にチェックしてください。
テクニック3:重要度に応じた情報の取捨選択
議事録を作成する際には、発言者の内容を吟味して文字起こしをする必要があります。
すべての発言を一語一句書き起こすことは不可能なので、以下のように取捨選択を行いましょう。
優先度 | 発言内容の例 |
---|---|
最優先 | ・最終的な決定事項 ・最終的な目標や議題 ・重要な数値 ・締切日 |
要記録 | ・決定に至った理由 ・主要な意見 ・対抗する意見や代案 |
状況に応じて | ・参考情報 ・検討事項 ・確定していない情報 |
省略できる内容 | ・雑談 ・挨拶などの前置き ・前提知識の再共有 ・発言者の細かい言葉づかい ・関連性の低い話題 ・個人的な感想 |
議事録は単に決定事項を文字起こしするだけでなく、決定に至るまでの時系列や具体的な数値の付記といった「情報の収集」が重要です。
同時に「誰がその発言をしたのか?」というポイントは絶対に抜けてはいけないため、必ず内容よりも先に誰による発言なのかを記載する癖をつけておきましょう。
テクニック4:見やすい文書構成を心がける
議事録は人に読ませるための文章なので、自己満足の書き方ではいけません。
以下のような文章構成のテクニックを取り入れ、より読みやすく改善を行いましょう。
- 見出しの階層化
- 箇条書きや表を活用し、文章による説明に頼りすぎない
- 適切な空白スペースや改行
- 太字やラインマーカーによる強調
- 正しい表現・表記を心がけ、表記揺れを無くす
- こそあど言葉を使わず、必ず正式な単語に置き換える
- 論理的な順序立てに整理する
議事録を読みやすくするための文章テクニックはブログのライティングテクニックとかなり似ています。
上記の行で「読みやすい議事録の文章テクニック」とまとめましたが、文章で長々説明するよりも確実に伝わりやすくなります。
本格的に文章のテクニックを学びたいなら、セールスライティングやSEOブログ向けの文章を真似してみるというのも面白い勉強方法です。
文章やPCのスキルはあらゆる業界においても役立ちます。
議事録の作成を入口にスキルアップしてみましょう。
テクニック5:古い体制を受け入れない
議事録を作成する際、会社に言われた通りのやり方・会社が用意した旧態依然のテンプレートのままで議事録を作成していませんか?
特に任されている仕事が少ない新入社員・中途採用者はスキルをアピールするチャンスの場だと考えるべきです。
非効率的な部分の改善案を提出したり、新しいフォーマットの議事録を作成するといったアピールを行いましょう。
「やってる感をアピール」するだけでなく、単に自分の仕事を効率化できる方法を模索することが重要です。
テクニック6:AIツールを活用した作業効率化
AIツールを導入すれば、以下のように議事録の作成を効率化できます。
- 音声データの文字起こしでタイピングの時間を短縮
- 文章の校正・推敲を依頼し、誤字脱字をチェックする
- 要約機能を活用し、見出しなどに抜き出す
ただしAIツールの導入にはいくつかハードルがあり、特に「余計なコストがかかる」「セキュリティ上の問題がある」という2点が課題になります。
それらの点をクリアできる体制を整えたり、コストよりも人件費を削減できるといった旨のプレゼンが必要です。
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テクニック7:継続的な改善を行う
今回紹介したテクニックを実践して終わり…では仕事ができる人間とは言えません。
主に以下のような行動を取り、上司や先輩に評判を伺ってみましょう。
- 作成した議事録のフィードバックを収集する
- 改善点の洗い出し、反省点のチェック
- より効率的な新しい手法の試行
はっきり言って議事録は小さな仕事ですが、その小さな仕事でも改善の姿勢を見せる行為こそが重要です。
単に議事録の上手い人では文章作成の上手い人で終わってしまうので、「物事の改善が得意な人」として認知されることが社内でのポジション上昇に繋がります。
議事録の品質を高めるためのチェックリスト
実際に議事録を作成したら、品質が十分なものかチェックしていきましょう。
以下は議事録の品質を高めるために必要な項目です。
チェック項目 | 具体的な確認ポイント |
---|---|
基本情報 | ・日時、場所、参加者の正確な記載 ・議題の明確な記載 |
内容の正確性 | ・決定事項の明確な記載 ・数値や固有名詞の確認 ・責任者と期限の明記 |
文書としての質 | ・文章の簡潔さ ・論理的な構成 ・見やすいレイアウト |
内容の正確性はもちろんですが、「ぱっと見て情報が伝わりやすいレイアウト」「要点がまとまっている」の2点は視認性の観点から重要です。
自分が見て分かりやすいかどうかだけでなく、上司や先輩に議事録の出来栄えをチェックしてもらい、改善案などのフィードバックをもらいましょう。
議事録上達の近道は分からない点は聞くこと
すべての仕事に共通しますが、分からない点や改善すべき点は上司や先輩に相談してみましょう。
今回この記事で紹介したテクニックは一般的なテクニックですが、議事録には社内独自のルールや決まりごとがあります。
改定してはいけない箇所も必ず存在するので、テンプレートを改定したい場合や、新しいテンプレートを作成したい場合には改善案を用意した上で相談しましょう。
また、議事録の出来不出来に関してもフィードバックを貰えば効率的に改善が可能です。
議事録が上手い人になるためのまとめ
以下の7つのテクニックを活かし、議事録を改善してみましょう!
- テクニック1:準備段階での情報収集を徹底する
- テクニック2:効率的な記録方法を確立する
- テクニック3:重要度に応じた情報の取捨選択
- テクニック4:見やすい文書構成を心がける
- テクニック5:古い体制を受け入れない
- テクニック6:AIツールを活用した作業効率化
- テクニック7:継続的な改善を行う
議事録作成は単なる会議内容の記録以上の価値があります。
優れた議事録は、組織の意思決定と業務効率化に大きく貢献します。
本記事で紹介した7つのテクニックを実践し、さらにAIツールも効果的に活用することで、確実に議事録作成スキルを向上させることができます。
まずは自分の現状のスキルを把握し、できるところから少しずつ改善を重ねていきましょう。
そうすることで、必ず社内で評価される「議事録が上手い人」になることができます。